反射防止コート(ARコート)
- 素材が持っている反射を抑える為に薄膜が表面にコーティングしてあります。
- 反射防止コート(Anti-Reflection Coating)として弊社では、標準ARコート、ワイドバンドコートがあります。
- 可視(≧532nm)から赤外(12μm)までのARコーティングが可能です。
標準ARコート
- 分光特性曲線がなだらかに変化するため、広いバンド幅のARコートになります。
- ワイドバンドコートに比べ、基板に対する付着強度が大きく、環境耐性が強いという特徴があります。
- 反射防止効果がワイドバンドコートに比べ、低くなります。(片面の反射率約1~5%)
ワイドバンドARコート
- 膜層を変化させる事で特定の波長帯での広いバンド幅のARコート等が可能です。
- 透過率99%以上の高い性能のコーティングが可能です。
- 環境耐性が標準コートに比べ低く、塩害などの影響を受けやすくなります。
※ 標準品でYAGの0°入射ARコート付ウィンドウを取り扱っています。
※ 使用される入射角度によってARコートの膜構成も変化します。お問い合わせ下さい。
※ 2波長、3波長ARコートも取り扱っています。
高反射コート(TR/HRコート)
- 素材の反射率だけでは対処できない場合、素材表面に金属等をコートし、高い反射率を得ています。
- 通常、誘電体多層膜による反射コートと金属膜による反射コートの2種類になります。
誘電体多層膜HRコート
- 設計波長で≧99.5%以上の高い反射率が得られます。
- 反射するバンド幅が狭く、入射角、偏光依存性が高いという特徴があります。
金属膜HRコート、保護膜付金属コート
- 金属特有の高いプラズマ反射を利用し、高反射コーティングを実現しています。
- 素材反射だけでは足りない場合、金属に誘電体をコートする事でより高い反射率を得ることが出来ます。
- 金属に保護膜をコートする事で反射率は1~5%下がりますが、レンズクリーナー等の拭き洗浄が可能です。
- アルミ(Al)、金(Au)、銀(Ag)等のコートが可能です。
部分反射コート(PRコート)
- 反射率と透過率をご指定の割合でコーティングします。
- 主なコートに45度入射時50%反射のハーフミラー、特定の波長を反射するダイクロイックミラー等があります。
その他のコーティングサービス
- 可視~近赤外でのS,P偏光のPRコート、特殊コートについても承ります。
- 複数波長の反射、透過コート等についても設計から行います。